高知県で「両投両打」の球児が活躍 県8強に導く 右、左で2失点完投&決勝打

 「秋季高校野球高知大会・予選2回戦、土佐塾5-2宿毛工」(19日、高知球場)

 第4シードの土佐塾が終盤の逆転勝利で8強に進出。「両投両打」のエース・寺田啓悟投手(2年)が9回2失点の完投、決勝打を含む2安打2打点の活躍を見せた。

 漫画「ドカベン」に登場した「わびすけ」こと木下次郎は、投げる腕を直前まで隠したが、寺田は毎回投げる腕を替える申告を行う。寺田から捕手に合図を送り、捕手からアンパイア、アンパイアから相手ベンチに変更が伝えられると、左右に3本ずつ指が入る両利き用のグラブを反対の手に付け替えた。

 右打者には右投げ、左打者には左投げが基本だが「その日の右、左のできや、直感で変えるときもある」という。この日も右の7番打者に対し左投げで三振を奪った。「流れを作りたかったのと、左も使うんだ、ということを見せておきたかった」と、寺田は意図を説明した。

 失策も絡み、六回まで2点のリードを許す苦しい展開だったが、七回に自らの適時打で1点を返すと、八回には1死一、二塁から樽見大輝外野手(2年)の適時打で同点。そして2死後、寺田が左前へ運んで決勝点をたたき出した。この日は左打席のみだった。

 父からの指導で、小2で野球を始めたときから両投両打だったという寺田。直球の最速は右で138キロ、左では128キロ。左投手の憧れに「完璧」と、元巨人の杉内俊哉氏を挙げた。

 将来的には両投両打でのプロ入りを夢見て、この秋に目指すのは四国大会出場、そして甲子園だ。「高校野球をやるからには目指さないといけないところ」と、力強く語った。

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