巨人に欠かせない男 亀井のしぶとさを生んだ独特の練習法 内田順三氏の視点

 巨人の勢いが止まらない。2位阪神に9・5ゲームの大差をつけ、優勝マジックの点灯も目前だ。今季、好調のチームを攻撃面で支えてきたのがベテランの亀井善行外野手。その貢献度や技術について、デイリースポーツウェブ評論家・内田順三氏に聞いた。

 ◇ ◇

 「亀井はけがに泣かされて1シーズン活躍できない時期も続いたけど、若い頃から技術を持っていた選手だった。特に優れているのはバットコントロールだよね。

 一流の選手はルーティンを持っているものだけど、亀井の高度な技術も独自の練習で磨かれた。ある時から始めたのが、スタンドティーを軸足の左足の前に置いて逆方向に打つ練習方法。実際にそのポイントで打つことはなく、本来は右足の前に置くものだ。ただ、亀井はこの練習を繰り返して球をしっかり呼び込む意識を体にすりこませた。

 球際に強くなり、カットの方法を覚えたことで打席でもよく粘るし、ぎりぎりまでボールを呼び込むからヒットゾーンも広い。インサイドのボールに対して、体の中に左肘を入れた状態でもカットができる。これはなかなかできない。

 今の亀井を見ていてイメージがかぶるのは井端。かつて、井端もフリー打撃では前に飛ばさず、打撃ケージの真横に当てるファウル打ちを繰り返していた。亀井がこうした練習をヒントにしたかどうかは分からないが、今では井端のようにしぶとく、なかなかアウトにならない。相手にとって非常に厄介な、いやらしい打者になった。

 今季は丸、坂本、岡本の状態が上がらなかった時もチームを支えてきたのは亀井。経験を生かした読みも鋭く、相手の右左に関係なく先発でも代打でも結果を出す。チームにとってこれほど頼もしい選手はいないし、貢献度はかなり大きい」

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