オリックス吉田凌 5年目ついにプロ初星 夏の甲子園Vも壁…“背水シュート”生きた
「ソフトバンク2-8オリックス」(15日、ペイペイドーム)
7連敗を止めたのは5年目、オリックスの吉田凌だった。ブルペンデーとなったこの日は先発吉田一から小刻みに7人でバトンをつなぎ9日ぶりの勝利。そして3番手で好投の吉田凌がプロ初白星を手にした。
「試合展開を考えずしっかり投げていけばこういうこともあるんだなと思いました」
2015年夏は東海大相模で中日・小笠原とのWエースで全国優勝も、プロ入り後は苦難の連続だった。
2年目には得意のスライダーを武器に2軍で結果を残し、1軍初先発を勝ち取るが17年10月3日・日本ハム戦は三回途中6失点KOと結果を出せず。18年オフには高校の先輩である巨人・菅野の自主トレに同行するなど努力を重ねたが、1軍の壁は破れなかった。そんなとき2軍のコーチ陣から「このままでは終わってしまう。シュートを覚えるしかない」と言われた。肘に負担の掛かる球。故障覚悟で取り組んだ。
そのシュートが生きた。五回は柳田を四球で出し、ピンチを迎えるが中村晃を145キロシュートで追い込み、得意のスライダーで一邪飛、栗原もシュートを見せ球にフォークで投ゴロに打ち取った。
今季は10回2/3で被安打はわずか2。「右打者にシュートとスライダーを投げ切れているのがいい結果につながっている」。甲子園V投手が低迷するチームの救世主になった。