いつもと違う“甲子園”開幕 歓声なし売り子なしスカウトも制限…人まばら静かな聖地

 中止となった今春のセンバツ出場校32校が招待された「2020年甲子園高校野球交流試合」が開幕した。大会は17日まで開催される。

  ◇  ◇

 今回の交流試合は新型コロナウイルス感染拡大を予防するため、通常の甲子園大会とはまったく違うスタイルで運営された。原則無観客で、スタンドはほとんど空席。球場に響いたのは打球音や捕球音、選手の掛け声、保護者らによる拍手だった。

 1チーム登録選手は20人で、客席に入場できる学校関係者は1選手と1指導者につき、それぞれ家族5人までと学校職員のみ。一、三塁側内野席にチームのベンチ外選手や家族が陣取ったが、大声や鳴り物は禁止。入り口では検温が実施され、消毒液も置かれた。

 第1試合が終わると、すぐにベンチ内の消毒が行われた。試合を終えた選手がベンチから荷物を出すと、関係者がイスや手すりを消毒。終了してから第2試合のチームが誘導された。

 甲子園大会で目を光らせるNPBスカウトも人数が1球団2人と制限された。スタンド上段。ネット裏のスカウト席から投手の正面でスピードガンを構える姿は消えていた。

 スタンドには「売り子」も出入りしない。焼きそばなどの飲食物販店は一、三塁側それぞれ1軒ずつ。土産物店は客席裏の通路に机を並べて営業し、オリジナルタオルやTシャツ、チーム名入りペナントなどが並んだ。

 球場の外からは、何かが行われている雰囲気は感じ取れるが、甲子園おなじみのごう音のような歓声も入場を待つ列もなし。静かな聖地が球児たちの熱戦を包み込んでいた。

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