藤田平氏 投手豊富な阪神優位 佐藤義則氏も投手層厚みのある阪神が有利
近づく開幕。今季はコロナ禍の影響で、当面は無観客での開催となるが、当初予定より3カ月遅れで始まる本番に胸は躍る。毎年恒例のデイリースポーツ評論家陣による順位予想。阪神は15年ぶりのリーグチャンピオンになれるのか。パ・リーグは西武が3連覇するのか。
◇ ◇
【藤田平氏】
阪神を優勝候補にしたのは新外国人選手の補強がうまくいったから。加えてガルシア、マルテと去年を経験した選手がいるのも大きい。
120試合と試合数が減り、連戦が増えるというところで、投手の数が多いところが優位になってくる。阪神は人員が豊富だし、外国人投手の入れ替えで賄える部分も大きいと見ている。
昨年は3桁の失策を数えたディフェンス面だが、開幕前最後の練習試合となったオリックス戦では、近本やマルテの好守に代表されるように、守備力の高まりを感じた。これをどうか1年続けてほしい。投手力を売りにしているチームだけに、堅実な守備とワンセットでなければ、つかめるはずの勝利を取りこぼしてしまう可能性がある。
対抗馬は広島。リーグ4連覇を逃した昨年の反省がチーム全体に広がっていることに加え、一昨年まで3連覇した経験値がある。年代的にも脂の乗った選手が多いのも強みだ。
◆順位予想
セ・リーグ
1位 阪神
2位 広島
3位 巨人
4位 DeNA
5位 中日
6位 ヤクルト
パ・リーグ
1位 ソフトバンク
2位 西武
3位 日本ハム
4位 オリックス
5位 楽天
6位 ロッテ
【佐藤義則氏】
セ・リーグは中日、ヤクルトを除く4球団の争いになる。今季は6連戦が増えるため、先発が踏ん張りきれなかった時のリリーフ陣が重視されるなど、例年以上に投手層の厚みが要求される。
そうなると、阪神が有利か。課題とされた打線も、外国人は未知数の部分もあるが、糸井が3番あたりに入ればしっかり機能し、投打のバランスの取れたチームになる。
巨人も強いだろうが、手のつけられない打線というイメージはない。攻撃力はDeNAの方が上ではないか。
パ・リーグはやはり総合力でソフトバンク。西武も打線は遜色ない。涌井も加入し、先発投手陣が厚みを増しつつある楽天にもチャンスがあると見る。
◆順位予想
セ・リーグ
1位 阪神
2位 巨人
3位 DeNA
4位 広島
5位 中日
6位 ヤクルト
パ・リーグ
1位 ソフトバンク
2位 楽天
3位 西武
4位 ロッテ
5位 オリックス
6位 日本ハム
【岡 義朗氏】
阪神は糸井、近本の1、2番がカギ。固定できれば一気に得点力が上がる可能性がある。長打も足もある1、2番は相手バッテリーにとってかなりの脅威だ。後ろにクリーンアップが控えているだけに、好機でこの2人が打席に入れば歩かされることも少ない。勝負強さもあるコンビだけに、さらに得点力アップが見込める。
1、2番を固定するということは当然、中軸が固定される必要がある。ボーア、マルテら助っ人勢がクリーンアップとして機能することが大前提。もともと投手力は高いだけに、得点力さえ上がれば優勝へ近づける。
パは打線だけなら西武が最強。しかし投手力を含めた総合力では、ソフトバンクが上回ると見た。
◆順位予想
セ・リーグ
1位 阪神
2位 巨人
3位 広島
4位 DeNA
5位 中日
6位 ヤクルト
パ・リーグ
1位 ソフトバンク
2位 西武
3位 オリックス
4位 楽天
5位 日本ハム
6位 ロッテ