DeNAオースティン 憧れ存在“ジーターイズム”で全力プレー

 今季新加入した外国人選手を紹介する「新助っ人襲来」。第1回はDeNAのタイラー・オースティン内野手(28)を取り上げる。米国ジョージア州出身の活発な少年は、ヤンキースの背番号「2」に憧れた。異国の地でも“ジーターイズム”で成功をつかみ取る。

  ◇  ◇

 子どもに笑顔でサインをしながら、オースティンは昔を振り返った。「小さい頃からの憧れの存在。彼は一生懸命プレーしていたし、そういう人は応援したくなる。見ていて楽しい選手だよ」。スポーツが大好きな、小さな町の少年は、テレビに映る背番号「2」にくぎ付けだった。

 デレク・ジーター氏(45)はヤンキース一筋で通算3465安打を記録。MLBを代表するスーパースターだ。「メジャーデビューをした年は覚えていないけど、彼がプレーしていた時が、自分が野球を好きになった時と同じなんだ」と幼い頃を懐かしんだ。

 オースティン少年の感性に響いたのは「全力でプレーする姿」だという。「毎試合毎試合、一つのプレーを大事にしている姿を見て、好きにならざるを得なかったという感じ」と笑顔を浮かべた。常に全身全霊でグラウンドを駆ける姿に尊敬の念を抱いた。

 憧れの存在だったから、初対面の瞬間は思わず舞い上がった。ヤンキースとメジャー契約を結んだ翌年の2015年、スプリングトレーニングでのこと。クラブハウスの廊下でジーター氏の方から自己紹介をしてくれたという。「すごくハッピーだった。その時、自分の名前を彼に言ったかどうかも覚えていない」と苦笑した。

 そんなジーター氏の記憶は今も指針となって、オースティンを導いてくれている。「自分が例えば体調が悪かったり、気分が乗らなかったりしても、一試合、一つのプレーを全力でやろうというのは、ジーター選手から学んだよ」。自身は今年から活躍の舞台を日本に移した。経験のない挑戦。それでも“ジーターイズム”を胸に、異国の地で成功をつかみ取る。

【アラカルト】

 ◆生まれ 1991年9月6日、米国ジョージア州ロックデール郡コンヤーズ出身。「小さくてシンプルな町だよ」

 ◆サイズ 188センチ、100キロ。右投げ右打ち。守備位置は一塁、三塁、左翼、右翼。

 ◆経歴 ヘリテージ高から2010年ドラフト3巡目でヤンキースと契約。昨季はツインズ、ジャイアンツ、ブルワーズでプレー。

 ◆おばあちゃんっ子 家族構成は両親と弟2人。来日する少し前に祖母が他界。「お祝い事はいつも家族みんなで一緒にするけど、おばあちゃんがいないので寂しい」

 ◆運動神経抜群 野球以外にもバスケットボール、アメリカンフットボールを経験。野球に専念した理由は「一番得意な分野だったから」

 ◆盟友 ヤンキースの主砲・ジャッジとはマイナー時代からライバルで、同じ日にメジャーデビューし、両者とも本塁打を放った。「マイナーの時から競争してきた選手。そういった部分では大きな意味のある存在」

 ◆マー君は元同僚 ヤンキース時代は田中ともプレー。「友達としてもいろんな話をしていましたが基本的には野球のことを話していました」

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