高津監督が優勝誓う ノムさん急死一夜…ヤクルトユニホーム姿で眠る恩師に対面

 「ヤクルト春季キャンプ」(12日、浦添)

 11日未明に虚血性心不全のため84歳で死去した野村克也氏の都内の自宅には12日、かつての教え子たちが続々と弔問に訪れた。ヤクルトの高津臣吾監督(51)、池山隆寛2軍監督(54)、侍ジャパン・稲葉篤紀監督(47)らが対面を果たした。高津監督はオフに優勝を報告することを約束。池山2軍監督は号泣しながら、選手育成へ全力を注ぐ覚悟を明かした。

 訃報から一夜明け、野村チルドレンが弔問のため、次々と自宅を訪れた。ヤクルトのユニホームを着て穏やかな表情で眠る野村氏と対面を果たした教え子たちは、悲しみに暮れながらも恩師に感謝の念を伝えた。

 キャンプ地の沖縄・浦添から駆けつけた高津監督は初の対外試合の指揮より「こちらに来て、顔を見る方が大事」と弔問を優先した。ユニホーム姿には「改めて見て、よく似合っていたんだなと思った」と回想。「必ず見ていてくださる。恥ずかしくない戦いがしたい」と必勝を誓った。

 ヤクルトでの現役時代と楽天でのコーチ時代に共にした池山2軍監督は「お顔を見て、やっぱり亡くなった実感が」と号泣しながら振り返った。「しっかり頑張りますので、上から見守ってください」と指導者として、後進の育成に尽力することを誓った。

 プロ入り時に野村監督の下で鍛えられた日本代表の稲葉監督も宮崎でのキャンプ視察から駆けつけ、「オリンピックを(天国から)見守ってください」とお願いした。

 他にもOBでヤクルト、日本ハム、巨人でコーチを務めた荒井幸雄氏も弔問に訪れた。92年、神宮での巨人戦でサインミスし、グラウンドで頭をポカリとされた思い出に「頭をはたかれたのは、後にも先にも僕ぐらいでしょう」と笑い、「辞めてからコーチができたのは、それはもう感謝です」と亡き師を悼んだ。

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