イチロー氏「伝えたいことが2つあります」小学生に熱いメッセージ

手を上げて会場を後にするイチロー氏=愛知県豊山町社会教育センター
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 今年3月に現役を引退したイチロー氏(46)=マリナーズ会長特別補佐兼インストラクター=が22日、故郷の愛知県豊山町で「イチロー杯争奪学童軟式野球大会」の閉会式に出席した。自身が大会長を務めてきた同大会は24回目の今回が最後。イチロー氏は、選手たちに「伝えたいことが2つあります」と切り出し「自分自身を鍛えてほしい」「価値観が変わる出来事を体験してほしい」と熱いメッセージを残した。

 24回の歴史に幕を下ろすにあたり、イチローが小学生たちに自身の経験に基づいた金言を授けた。自身が受講した「学生野球資格回復研修会」の話題を持ち出し、「時代の流れなんでしょうけど、先生より生徒の方が力関係が強くなっていることがあるみたい。どうやって教育をするんだろうと、このことを僕は心配しています」と話した。厳しく指導することができない時代だからこそ「自分自身で自分を鍛えてほしい。そのことが大事です」と訴えた。

 また日本で9年、アメリカで19年の現役時代を振り返り「28歳の時にアメリカにわたって大リーグに挑戦した。外に出て初めて分かること。行って見て初めて分かることがある。傷つくことも楽しいこともあるが、勉強することはいっぱいある」と語りかけた。「外に出ると日本って素晴らしいとい感じる。そういう経験、価値観が変わる出来事を体験してほしい」と続けた。日米で輝かしい歴史を作ったレジェンドの肉声に選手たちは聴き入っていた。

 今回で大会を終えた理由については、自身が3月に現役を引退したことを挙げ「シーズンに感じたことをメッセージとして伝えてきましたたが、それができなくなったことでこの決断を致しました」と説明した。

 同大会はイチロー氏がオリックスに所属していた96年に始まり、渡米後も継続されてきた。閉会式にはイチロー氏が出席して上位チームを表彰するのが恒例となっていた。

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