慶大完勝!大久保監督 有終V 勇退でラスト采配「最高」5度舞い

 「明治神宮野球大会・大学の部決勝、慶大8-0関大」(20日、神宮球場)

 大学の部は慶大が完勝し、00年以来4度目の優勝を果たした。近鉄でプレーし、今季限りでの勇退が決まっている大久保秀昭監督(50)が公式戦ラスト采配で有終の美を飾った。高校の部は中京大中京が逆転勝ちで初優勝。二枚看板の最速148キロ右腕・高橋宏斗投手と同147キロ左腕・松島元希投手(ともに2年)の継投で逃げ切りに成功した。東海地区は来春センバツの神宮大会枠を獲得し、1増の3枠となった。

 これ以上ないフィナーレだった。大久保監督は家族のようなナインから5度、胴上げされた。「最高のギフトをいただいたなと思います」。15年から母校を指揮。5年10季で3度、東京六大学リーグを制しながら届かなかった日本一をラストチャンスで手にして、感極まった。

 「1年間で最高の試合をしよう」と送り出すと、最も信頼する主将が“親孝行”してくれた。郡司裕也捕手(4年・仙台育英)が初回2死一塁から左翼へ先制2ランを放つなど2安打4打点。「あれだけの逆風を突いてのホームラン。あれが大きかった」と指揮官は最敬礼した。

 野球に全てを捧げてきた。観戦した妻でタレントの大東めぐみ(47)は「24時間、365日、選手のことを選手ファーストで考えていた人」と夫の横顔を明かす。早朝5時起床で自宅からグラウンドに向かう日々。「家族ですら立ち入れないような絆が生まれていた」と笑う。

 郡司も「野球チームの監督の中でいったら、本当に日本一なんじゃないか」と本気で思い、最高の花道を送った。「一日でも長く(慶大の)ユニホームを着たいと思っていた」と大久保監督。12月からJX-ENEOSの監督に復帰するが、今大会の優勝で同10~17日の台湾遠征が決定し、地元チームとの親善試合を指揮する予定。愛弟子との時間はもう少し続く。

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