巨人 イチかバチかの原采配が裏目 酷だった戸郷起用で苦しいチーム事情を露呈

険しい表情で腕組みする巨人・原監督
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 「日本シリーズ・第3戦、巨人2-6ソフトバンク」(22日、東京ドーム)

 巨人が3連敗。本拠地の東京ドームでも力負けを喫し、崖っぷちに立たされた。

 三回、亀井の2打席連発となる同点ソロ。東京ドームには地鳴りのような大歓声がわき起こり、今夜こそという雰囲気だった。

 だが、四回から登板した高卒ルーキーの戸郷が日本シリーズ独特の雰囲気に飲み込まれた。1死から安打、四球でピンチを招き、バンデンハークの送りバントを三塁へ悪送球。投前のゴロでタイミングは完全にアウト。だが、大事にいこうと指に引っかけ、ワンバウンドとなった。

 1死満塁から、長谷川の左犠飛で勝ち越し点を献上。今宮には不運な三塁への内野安打で再び走者を埋められ、柳田には押し出し四球を与えた。

 デイリースポーツ評論家の関本四十四氏は「巨人ベンチからすれば相手にデータも少なく、独特な腕の振りではまる可能性があると踏んだのだろう」と解説。2点ビハインドとなっても原監督はベンチを動かず、デスパイネに2点適時打を打たれ、2-6と厳しい展開となった。

 戸郷はシーズン終盤の9月に1軍を経験し、CSファイナルS・阪神戦でも先発した。「イチかバチかの起用で、はまればチームには勢いがつく。だが、結果的には裏目だった。投球は力みっぱなし。右打者の外角にワンバウンド、内角は抜ける。日本シリーズの重圧は半端なく、失策を犯した場面を見ても戸郷には酷な登板だった」と振り返った。

 ただ、チームは高卒ルーキーに頼らざるを得ない状況だった。菅野が第3戦まで投げられず、高橋の登板を前倒し。マシソンも本調子とはいえず、ベンチ外だった。関本氏は「あの場面で先に沢村という選択肢もあったかもしれない。だが、ここまでのCSと日本シリーズの投球内容を見て、戸郷を選択したのだろう。シーズンは打線でカバーしてきたが、リリーフ陣は巨人の弱点。苦しいチーム事情を露呈する日本シリーズとなっている」と語った。

 これで、後がなくなった巨人。セ・リーグ王者としての意地と底力が試される。

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