楽天の平石洋介前監督（３９）が１５日、仙台市内の球団事務所を訪れ、退団の意思を伝えた。平石前監督は昨オフに生え抜きでは球団初となる１軍監督へ就任。契約満了で退任が決まったが、球団からは２軍統括のポストをオファーされていた。

　立花球団社長らとの会談後、報道陣に対応した平石前監督は退団に至った理由について「楽天に来て１５年、選手やスタッフ、ファンへの思い入れは誰にも負けないものがある。その私が退団する決断をした。それだけだと思う」と静かな口調ながらも、複雑な胸の内を明かしていた。

　オファーを受けた２軍統括という役職にも「お話をいただいたことはありがたかったが…」と話すにとどめた。今後については「ずっと野球をやってきたので、それが一番だと思う」と野球に携わっていきたい希望を口にしたが、「何も決まっていない」と未定であることを強調した。

　球団創設から１５年間、選手、コーチ、監督として在籍した楽天を去る決断をした平石前監督。選手たちへは「現役でやれることがどれだけ幸せか。今を大事にして、自分の考えを貫いてほしい。野球を全うしてほしい」とメッセージを残した。