慶大・高橋が7回1失点 ドラフト候補の力投で法大に競り勝つ

 「東京六大学野球、慶大3-1法大」(14日、神宮球場)

 今秋ドラフト候補の慶大・高橋佑樹投手(4年・川越東)が7回1失点と復調をアピールした。初回と三回の三者連続奪三振を含む9K。この試合まで2試合で先発しながらいずれも5回もたずに苦しんだ左腕の力投で、法大との全勝対決を制した。

 肌寒く霧雨が舞い続ける中でも、半袖で腕を振った。「汗をかかなくて助かりました。寒い方がいいです」と自己最速を更新する144キロ。変化球とのコンビネーションも抜群で、一回には同じくドラフト候補の法大・宇草、安本、福田をいずれも三振に斬った。

 大学ラストシーズンでふがいない投球が続いていた。9月21日の東大戦、翌週の立大戦でカード頭を任されたながら、序盤で降板。「本当にこの2週間、監督につきっきりでピッチャーとしてどうあるべきか説いてもらった」と勝ち星こそつかなかったが、大久保秀昭監督の思いに応えてみせた。

 プロ志望届を提出しており、ドラフト会議まであと3日に迫る。バックネット裏からスカウトの視線を浴びる状況でも、「まったく頭に入ってなかった」と目の前の試合だけに集中していた。「勝てれば、優勝できれば何でもいい」。自然体で運命の日を待つ。

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