大船渡・佐々木の争奪戦が開戦!ヤクルト&ロッテが訪問 自ら練習施設の質問も

 今秋ドラフトの目玉で最速163キロ右腕の大船渡・佐々木朗希投手(3年)に対するプロ球団との面談が3日、岩手県大船渡市の同校でスタートした。初日はヤクルト、ロッテの2球団が訪問。それぞれが育成方針や施設の説明をするなど、猛アピールした。

 時折、雨も降る中で始まった佐々木の“争奪戦”は初日から熱を帯びた。「最下位だったので、面談ぐらいは一番乗りしたいな」と、午後4時25分にヤクルト・斉藤スカウトが到着。今季、高卒2年目の村上がブレークしたように「ちゃんとしたシステムがありますので」と約50分、グラウンドに隣接する小部屋で育成環境を伝えた。

 続いて登場したロッテは担当の柳沼スカウトに加えて、永野チーフスカウトが足を運んだ。初めて言葉を交わした永野チーフスカウトは「東北出身独特の粘り強さ、重さを感じました。ピッチャーらしいタイプだな」と好印象。35分程度、若い選手にも活躍の場があるチームカラーを推した。

 両チームとも高校生最速右腕には、最上級の評価を与えている。斉藤スカウトが「日本の宝、世界の宝になっていく選手」と称えれば、永野チーフスカウトも「日本を代表するピッチャーになるんじゃないか。(ドラフト)1位じゃないと取れない」と絶賛。プロ志望を表明した翌日にアタックすることで指名への本気度を示した。

 佐々木もプロ入りへ向け、熱心に耳を傾けたようだ。この日は国保陽平監督、吉田小百合部長、母・陽子さんも同席。両球団に対し、自ら練習施設についての質問を投げ掛けたという。4日以降も続々とNPBスカウトが訪れる予定。17日のドラフト会議で競合となればクジで運命が決まるが、それまでに各球団は可能な限りの誠意を尽くす。

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