星稜・奥川「おれは今日投げたくないぞ」伝令で仲間の笑いを誘う

6回2死一・三塁、伝令の奥川(左から2人目)は林監督の指示を伝えに行く=甲子園
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 「全国高校野球選手権・準々決勝、星稜17-1仙台育英」(18日、甲子園球場)

 星稜(石川)が4本塁打を含む22安打17得点の猛打で24年ぶり4強進出を果たした。前日の智弁和歌山戦で延長14回、165球を投げたエースの奥川はベンチスタートで出場はなし。伝令ではジョークも交え、仲間を鼓舞した。

 二回に今井の満塁本塁打などで5点を先制。三回にも今井の適時二塁打などで3点を加えた。八回には4番・内山が左翼席へソロ。九回には内山、大高の連続ソロで大量リードを奪った。

 エース奥川はベンチスタート。荻原、寺沢の継投で仙台育英の強力打線を1失点に抑えた。六回2死一、三塁のピンチでは奥川が伝令に走り「もっと楽に。おれは今日投げたくないぞ」と笑いを誘った。林監督が「自分の出番を作らせないと笑いも入れていってこい」と指示したという。

 試合後は「次につながって嬉しい気持ちです。まさかこんな点差になるとは思わなかったです」と笑顔で語った。ブルペンでは立ち投げをしていたが、「どんな感じかなと。筋肉痛はありましたけど、全然投げられるなと」。準決勝へ向けては「今日休ませてもらって、明日も休みなので、万全に近い状態でいけるんじゃないかとは思います。次につながったので、それを途切れさせないようにしたいです」と決意を新たにした。

 打撃で貢献した内山は「今日は奥川さんをマウンドに上げないと言い合っていた」、荻原は奥川の伝令に「もちろんです」とうなずいたという。頼もしい後輩は「もう一度、奥川さんをマウンドに立たせたい。最終的には優勝投手にするんだと思っている」と、準決勝以降へ意気込んだ。

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