大阪・北野の佐々木ツインズ躍動 吉報!甲子園への道、元キャスターの母に届ける!

 「高校野球大阪大会・3回戦、北野3-0千里青雲」(19日、豊中ローズ球場)

 大阪大会は3回戦が行われ、北野が4回戦進出を決めた。「3番・捕手」で先制点を演出した佐々木陸捕手(3年)と、「8番・一塁」で出場した佐々木拓投手(3年)の双子コンビが活躍。母はかつて「速報!甲子園への道」(ABC)でキャスターを務めたフリーアナウンサーの阿部宏美さんで、スタンドから熱い声援を送った。

 水たまりが浮かび、六回からはナイター照明がともった悪条件での粘り勝ちだ。渡辺健士監督(29)は「夏はこういうこともあると、(日頃から)こういう状況でも練習していました」と胸を張る。本番を想定した確かな準備もさすが進学校?といったもの。選手は動じることなくパフォーマンスを発揮した。

 優位に試合を進められた貴重な先制点は四回だ。2死三塁から深川達哉外野手(3年)の右翼への適時二塁打で先取点を奪ったが、イニングの先頭で二塁打を放ち、先制のホームを踏んだのが佐々木陸。この活躍に目を輝かせたのが、スタンドにいた兄の陸と弟・拓の双子の母・阿部宏美さんだった。

 「甲子園の道でキャスターをしてました。94年ぐらいですね。いろいろと取材に行って高校生がキラキラ輝いていて。もし自分が結婚して子供ができたら野球をしてほしいなとその時思ったんです」

 宏美さんは、元ニッポン放送のアナウンサー。フリー転身後、「速報!甲子園への道」で球児の取材に携わった。その時に抱いた夢を息子がかなえてくれた。「こうやって夢がかなって応援が楽しくて」と試合があれば常に駆けつけるという。

 弟の拓は投手ということもあり、2回戦の市岡戦では双子バッテリーも実現した。宏美さんが「また双子のバッテリーが見たい」と話せば、兄の陸は「やるからには甲子園に出たい」と力を込める。2人は父の影響で大学では医学系の道に進むが、まずは母の思いを胸に、この夏にすべてをかける。

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