星稜2回戦で姿消す 奥川の心にわずかな隙 夏への課題残す

 「選抜高校野球・2回戦、習志野3-1星稜」(28日、甲子園球場)

 1回戦1試合と2回戦2試合が行われ、習志野(千葉)は優勝候補の星稜(千葉)との接戦を制して、8強に進出した。

 悔しさにのまれても、のみ込まれないのが非凡の証しだ。今秋のドラフト1位候補、最速151キロ右腕の星稜の奥川恭伸投手(3年)は「前の試合から気持ちの面で切れてしまった。次の試合のことを思った」と冷静に振り返った。23日の1回戦・履正社戦では自己最速を更新し毎回の17奪三振。強豪対決を制して勢いに乗るはずが、心にわずかな隙が生まれた。

 「自分の状態を見て、今日は三振をとるのが難しい、打たせてとろうと思った」。この日最速は149キロ。7安打10奪三振3失点で完投したが、前戦とは違うのは球が高めに浮きがちだったことだ。1点リードの四回に6番・竹縄に同点適時打。七回に味方の失策で勝ち越され、九回には8番・兼子に浮いた真っすぐを左翼スタンドへ運ばれた。

 「夏には優勝できるようにしたい」。本当は今大会の“主役”になるはずだった。「調整はうまくいったけど、体の重さを感じた」。足りなかったものは何だったのか。それを探すのが夏への宿題になる。

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