DeNA・宮本 先輩に感謝のアピール弾「ザキさんが親身になって」

 「練習試合、DeNA12-12KIA」(26日、アトムホームスタジアム宜野湾)

 DeNA・宮本秀明外野手(22)が今キャンプ最後の実戦で存在感を放った。七回から代打で途中出場し、一時逆転となる満塁本塁打を左翼席に叩き込んだ。キャンプ中はほぼ毎日のように早出で個人練習を重ねてきた2年目の若武者。開幕1軍入りへアピールに成功した。

 鋭いスイングから放たれた打球は、きれいな放物線を描いて左翼席に着弾した。5本の適時打で6点を挙げ、なおも2死満塁の場面。この回2打席目に立った宮本は「真っすぐ狙いで。あの場面、真っすぐでさされるのはダメなんで」と外角高め直球を一閃。逆方向への満塁弾に「結果が出てよかったです」と表情をほころばせた。

 試合は四回を終えた時点で0-10という展開。だが、アピールに燃える選手らにとって、1打席1打席が勝負だ。グラウンドの空気は最後まで張り詰めていた。五、六回に1点ずつ返すと、七回に一時逆転。一挙10得点のフィニッシュを背番号00が決めた。

 期待に応えたかった人がいる。「ザキさん(宮崎)が親身になってアドバイスをくれる。応えることができてよかった」。練習中、まるで独り言のようにさらっとくれる助言が胸に響く。先輩への感謝の言葉が真っ先に口を突いた。

 キャンプ序盤のことだ。「バッティングが分からなくなった」。1軍生き残りをかけた大事な時期に感覚が狂った。そんな状況を打破するため、選択したのはバットを振り込むことだった。

 ファンの数もまばらで、静まりかえっている早朝の球場。必ずといっていいほど、室内練習場に宮本の姿があった。一人、黙々と打撃マシンの球を打ち返す。「逆方向やバットの出し方。個別で時間を作って練習した。その成果が出たと思う」。数をこなし、窮地を打開した。

 ラミレス監督は「いい意味での予想外というか、打撃の部分でいいアピールをしている。練習を見ていてもすごくいい」と評価。シーズンでは基本的に快足を生かした代走要員として考えているが、今後の内容次第では代走からそのまま守らせ、打席も与えていく起用法も示唆している。

 「まだまだこれからなんで、頑張ります」と力を込めた宮本。熾烈(しれつ)な競争を勝ち抜くため、新たな戦いへと目を向けた。

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