マエケン凱旋2回0封 3年ぶりマツダ魂の22球に沸いた

 「日米野球、MLBオールスター3-5侍ジャパン」(13日、マツダスタジアム) 

 第4戦が13日、マツダスタジアムで行われ、ドジャース・前田健太投手(30)が古巣・広島の本拠地で先発マウンドに立った。予定の2イニングを1安打無失点の2奪三振。後輩・大瀬良との投げ合い、菊池との対戦を心の底から楽しんだ。

 3年ぶりの“凱旋登板”はとても心地よく、また初心に戻れる貴重な時間だった。MLB選抜の先発を託された前田は、150キロに迫る直球を軸に予定の2回を1安打無失点。大瀬良との新旧エース対決は見る者の心を熱くさせた。

 「久しぶりにこの球場で投げることができて、僕にとってすごく幸せな時間だった。日本の打者と対戦できたことも楽しくて、ファンの前で投げられたこともうれしかった」

 初回に先頭の秋山を一ゴロに仕留め、マウンド上に大歓声が降り注いだ。続いて元チームメートの菊池が打席に入ると、自然と頬が緩んでいく。「あまり対戦する機会がないので、楽しかった」。切れ味抜群の直球で右飛に斬り、秋山と同じく「楽しみにしていた」と言う同級生の柳田も遊ゴロに抑え込んだ。

 二回も無失点で切り抜け、三塁ベンチに戻ると首脳陣に続投をアピール。「次が会沢だったので、『何とかあと1人投げさせて』と言ったけど(笑)」。広島時代の同僚との対決は実現しなかったが、全22球はかけがえのない思い出として刻まれた。

 前夜は自身が発起人となり、侍ジャパンの中で広島に在籍する大瀬良、岡田、会沢、田中広、菊池を招集。同市内の焼き肉屋でテーブルを囲み、野球談議に花を咲かせた。「成長した姿を見せられたと思う」。来季こそ、三度目の正直でワールドシリーズ制覇を達成する。懐かしい仲間たちと再会し、ファンに背中を押されて、力がみなぎった。

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