オリックス・西がFA宣言 他球団の評価「聞いてみたい」 感じたいのは「熱意」

 オリックス・西勇輝投手(27)が7日、国内FA権を行使することを表明した。大阪市内の球団事務所を訪れ、FA申請書類を提出。野球選手として他球団の評価を聞いてみたい思いがあり、権利行使に至った。阪神、ソフトバンクが獲得へ興味を示した。

 夕方、スーツ姿で球団事務所に到着。FA権行使の申請書類を提出後、取材に応じた西は「本当に一度きりしかないと思っていますし、初めてのことなので、他のチームの話を聞きたいというのが素直な気持ちでした」とFA宣言に至った理由を説明した。

 2009年にプロ入りし「成長させてくれた」とオリックスへの感謝はある。だが、その一方で「やっぱり野球選手として他の球団の話を聞きたい」というのが偽らざる思いだ。

 昨季、故障でチームを離れたことも大きい。昨年8月22日の日本ハム戦で打球を左手首に受け骨折。長期離脱を余儀なくされ、苦しい日々を過ごした。「いつ自分がどうなるか分からない立場で、こうやって健康に終われた年にたまたまいいタイミングでFA権をとることができた」。悩み抜いた末、この機会に自身の可能性を探ることに決めた。

 西のFA宣言を受け、阪神、ソフトバンクが獲得に名乗りを上げた。交渉の場で聞いてみたいのは、「自分をどれだけ必要としてくれるか」という熱意だ。「やっぱり熱意を持って言ってくれることに僕も共有して頑張りたいと思うので、その言葉を期待したいと思います」。胸に響く熱い思いを感じたい。

 働き場所はどこであれ、「その気持ちはずっと変わんないんで」と現状に満足することはない。長年、オリックス投手陣の柱としてチームを支えた右腕が、思い切ってFA市場に飛び出した。

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