原新監督、背番号は「83」1次政権時と同じ 巨人軍は「個人軍ではいけない」

 巨人は23日、前監督で球団特別顧問の原辰徳氏(60)が新監督に就任すると発表した。3年契約で、背番号は第1次政権時と同じ「83」。3度目の登板となった原新監督は都内で退任した高橋由伸監督(43)、山口寿一オーナー(61)とともに会見し「はつらつと希望に満ち、監督として戦いたい」とし、選手に対し「のびのびと野球を、目標を持って前に進んでもらいたい」とメッセージを送った。高橋監督が球団特別顧問に就任することも発表された。

 4年ぶりの再々登板。「元来、あまりマイナスなことは考えない人間」と自己表現した原新監督は何度も「のびのび」という言葉を用いた。山口オーナーが「危機的状況」とした現状。覇権奪回へ前向きな言葉を重ね、所信表明した。

 「のびのびと楽しみ、勝っては喜び、負けては悔しがる。選手はのびのびと野球を、目標を持って前に進んでもらいたい」

 チームは4年間、優勝から遠ざかっている中で打ち出した「のびのび野球」。ユニホームを脱いでからの3年。他のスポーツにも触れ「スポーツはのびのびとやるのが原点。はつらつとやることが必要」と実感したという。自身も「野球少年のような気持ちでスタートしたい」と決意を新たにした。

 一方で前政権時に標ぼうした「実力至上主義」の看板も下ろさない。「そこは譲れないところ。その考え方がチームの和を作るという信念は変わっていません」と言い切り「勝つんだと強く思っている人間と戦っていきたい」と力を込めた。

 再建への道のりが容易であるとは思っていない。「優勝するチームは一番苦しまなくてはいけない」と力説し「巨人軍でなくてはいけない。個人軍ではいけない」とフォア・ザ・チームの徹底を求めた。還暦を迎えた新指揮官。衰えることのない情熱で、復権へ取り組む。

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