ロッテ・岩下、来季のローテ候補に名乗り 初先発初白星に「メチャクチャうれしい」

 「楽天1-2ロッテ」(5日、楽天生命パーク宮城)

 来季の先発要員に向けてテスト登板した岩下が満点に近い“答案”を出した。

 6回を85球、被安打4で無失点。四球は1。最大のピンチは六回の2死一、三塁だったが、銀次を146キロのストレートで左飛に仕留めた。

 威力のある真っすぐにカーブ、スライダーなどの変化球を織り交ぜて楽天打線に的を絞らせなかった。

 プロ初勝利にもなった白星に岩下は、「メチャクチャうれしい。珍しく四球も少なかった。感覚的には全然分からなかった。きょうは荒れ球が多くてうまくはまったが、はまらないことの方が多い。今後は荒れ球を少なくして(いい球の)確率を上げていきたい」と喜びをかみしめながら話した。

 井口監督は「今季の(投手陣全体の)中で何本の指に入る投球だった」と話し、「来年1年間をローテに入ってくれれば」と大きな期待を寄せた。

 4年目の右腕。今季7月24日にデビューすると16試合で6H。井口監督が「気持ちでどんどん攻めていくタイプ」と評価しての先発テストだった。

 プロ1年目の15年に右腕の内側側副じん帯の再建手術を受けた。

 それでも岩下は「(ここまで)思っていたよりも普通の4年間でした」気丈に振り返った。

 故郷の石川県・能登町からは両親や友人が応援に駆けつけた。試合後には母・美紀さんから抱きつかれたそうで、照れくさそうにした22歳の右腕がいた。

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