ソフトバンク柳田、復帰即マルチ 脳振とうから1週間 5連勝で奇跡逆転Vへ6差
「ソフトバンク2-0日本ハム」(23日、ヤフオクドーム)
試合前のスタメン発表のアナウンスに湧く歓声と大きな拍手。大逆転優勝に欠かせない頼れる4番が帰ってきた。脳振とう特例措置から出場選手登録されたソフトバンク・柳田が、復帰即先発で2安打。5連勝に貢献した。
初回2死一塁、マルティネスの変化球を左前に運ぶチーム初安打。三回1死二塁では三塁内野安打で好機を広げた。四球も選ぶなど早速存在感を示し「何とか最低限(のプレーはできた)。ぐっすり眠れる」と口も滑らかだった。
16日の西武戦前のウオーミングアップ中、左側頭部に相手選手の打撃練習の打球を受けた。17日の登録抹消後、段階的に練習強度を上げる復帰プログラムに取り組んできた。球場入りの際は「まだ痛みは残る」と口にしたが、代名詞のフルスイングを連発した。
五回にグラシアルが8号先制ソロ、デスパイネは八回に追加点の起点となる二塁打など2安打。柳田の前後を打つ中軸も触発された。
工藤監督も「(打戦に)厚みも出てきた。よくグラシアルもデスパイネも打ってくれた」と柳田復帰の効果を実感する。試合がなかった首位西武とは6ゲーム差。「どこにも負けられないという思いで、一つずつ」。工藤監督は半歩縮まった獅子の背中を見据えた。