履正社 勝利までアウト1つも…“奇策”実らず 大阪桐蔭に敗戦

 「高校野球北大阪大会・準決勝、大阪桐蔭6-4履正社」(27日、大阪シティ信用金庫スタジアム)

 あと一歩、及ばなかった。昨春センバツ準V・履正社が、1点リードの九回2死走者なしから逆転負けを喫した。

 岡田龍生監督(57)は「例年に比べて、戦力的に差はあるなと感じていた」。最強のライバルを相手に“奇策”を仕掛けた。中学時代までは投手だったが、高校入学後は公式戦登板がなかった主将・浜内太陽外野手(3年)を先発マウンドに送った。

 「イチかバチかでいきました。大阪桐蔭のために用意していたわけではない。それやったら、練習試合で投げさせたり、公式戦でも投げさせたりしていましたから」と岡田監督。主将の意地に掛けた抜てきだった。

 浜内は1カ月前から投球練習を始めたばかりだったが、抜てきに応えて快投を見せた。「先発ということで、初回から自分の持っている力を出し切ろうと思って投げた」。六回まで3安打。球威のある直球と、変化球で緩急を付けて4併殺を奪った。

 七回表に先制を許して、マウンドを降りた。しかし、七回裏に1点を返すと、八回から再登板して無死満塁のピンチをしのぐと、八回裏に打線が3点を奪って逆転した。

 九回も2死を奪い、勝利まであとアウト1つ。しかし、ここから制球を乱してしまう。まさかの4連続四球で同点。さらに6番・山田に決勝の2点二塁打を許した。

 「平常心と言い聞かせていたが、そう簡単にはいかなかった。1球1球、肩がつぶれてもいいつもりで投げた。何とか2死までいって、勝利をつかみたかったけれど…。自分のせいで逆転されてしまった」。昨春のセンバツ準優勝時も主力で、名門を引っ張ってきた主将。最初で最後のマウンドで意地を見せたが、大阪桐蔭の執念に屈した。

 【現在の3年生入学後の大阪桐蔭と履正社の対戦】

◆16年10月15日 秋季大阪大会準決勝 履正社7-4大阪桐蔭

◆17年4月1日 センバツ決勝 大阪桐蔭8-3履正社

◆17年7月29日 夏季大阪大会準決勝 大阪桐蔭8-4履正社

◆17年10月14日 秋季大阪大会決勝 大阪桐蔭9-2履正社

◆18年7月27日 夏季大阪大会準決勝 大阪桐蔭6-4履正社

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