「広島１－１ＤｅＮＡ」（９日、マツダスタジアム）

　汚名返上の一打が窮地のチームを救った。１点を追う九回２死一、二塁。完封目前の広島・岡田の内角直球を倉本寿彦内野手（２７）が中前へはじき返す。二走・柴田がホームへ滑り込み、土壇場で同点に追いついた。

　延長十二回を戦い引き分け。それでもラミレス監督が「われわれにとっては勝ちに等しい、これ以上ない結果」と喜ぶ、首位・広島相手の価値ある引き分けとなった。それは倉本にとっても同様だ。

　打撃は同点打を含む４安打で２試合連続猛打賞。一方で両チーム無得点の五回２死二塁では、松山の二塁への弱いゴロを後逸。その後のフォローも遅れて先制点を許すミスを犯した。「次はしっかりとやりたい」と倉本。その悔しさを胸に見せた意地が、大きな一打となって表れた。