日本ハム清宮1号 ついに出た!世界の王さんより早い24打席目

 「オリックス2-8日本ハム」(9日、京セラドーム大阪)

 ついに出た。日本ハムのドラフト1位・清宮幸太郎内野手(18)=早実=が二回、右越えにプロ初本塁打初打点となる1号ソロ。これで新人のデビュー戦からの連続出場毎試合安打記録を「7」に更新。ドラフト制以降では巨人・原辰徳らを超える新記録となった。

 右翼席へ一直線に伸びる白球を見つめ、清宮はゆっくりと走りだした。胸の鼓動が高鳴る。大歓声を全身に感じ、見たことのない絶景が目の前に広がる。プロ24打席目、待望のプロ1号は勝利を導く先制ソロだ。「忘れられない1日になるかなぁと思います」。笑顔の花が咲き乱れた。

 0-0の二回。先頭で迎えた打席でディクソンの初球、スライダーを狙って打ち砕いた。「マグレではないかなと思います」と手応えを感じる一撃。「今までたくさん打席を経験させていただく中で一日一日、成長できているなと。ボールの待ち方とかですかね」と感謝の思いも語った。

 初出場した5月2日・楽天戦(札幌ドーム)からの連続出場毎試合安打記録を「7」に更新。巨人・原辰徳らを超える新記録を打ち立てた。「うれしいですけど、勝てたことが一番うれしいです」。プロ初本塁打初打点。節目の1日に浸る一方、チームの勝利も格別だった。

 年末年始に祖父母を相次いで亡くし、悲しみを押し殺して迎えた1月8日の入寮日。自身の部屋の壁一枚隔てた隣には、米エンゼルス・大谷がいた。2日後には大先輩の“突撃訪問”を受け、憧れの存在から目標のメジャーリーガーに。「自分の周りにはいいお手本がたくさんいます」。奇跡ともいえる環境に感謝し、自分の心を奮い立たせた。

 海を渡った隣人の活躍に刺激を受け、自身が描く未来予想図とも照らし合わせる。メジャー仕様の新打撃フォームに変えた大谷と同じように、清宮もプロ仕様の形にマイナーチェンジ。直球への振り遅れを防ぐため、構えた時に左脇を空ける“フライングエルボー”。待望の一発を生み出したフォームは、大谷も実践する形だった。

 栗山監督は「本当にいい本塁打。打球の角度を見てもスケール感があった」と初弾を祝福した。記念のボールは「親に渡します」と清宮。度重なる試練を乗り越え、味わえた最高の瞬間。世界のホームラン王を目指す怪物が、新たな力強い一歩を踏み出した。

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