智弁和歌山7年ぶり春1勝 高嶋監督65勝 池田2番手で好投、打ってもV撃

 「選抜高校野球・2回戦、智弁和歌山4-2富山商」(25日、甲子園球場)

 2回戦3試合が行われ、智弁和歌山はセンバツ7年ぶり勝利。背番号18の池田陽佑投手(2年)が2番手で好投、打っても決勝適時打と登板回避したエース・平田龍輝投手(3年)の穴を埋めた。高嶋仁監督(71)は甲子園通算勝利を65に。中央学院(千葉)の二刀流・大谷拓海投手(3年)はサヨナラ被弾で初戦敗退となった。智弁学園(奈良)は昨秋公式戦出場なしの4番・藤村健太内野手(2年)の決勝打でセンバツ出場5大会連続の初戦突破を果たした。

 救世主が声をはずませた。エース不在の窮地を救い、決勝打で強力打線もカバー。池田は「うれしいだけっす!!」。初戦突破へ導いた2年生右腕は、満面に笑みを浮かべた。

 先発・小堀颯投手(3年)が同点を許した直後の五回2死一塁、20日にウイルス性胃腸炎と診断され、登板回避したエースの思いを背負ってマウンドに立った。「平田さんが次は投げたいと言っていたので、何としても勝ちたかった」

 昨秋の公式戦は2試合で3回2/3しか投げていないが、堂々とした投球を展開。阪神などでプレーした中谷仁コーチ(38)から「内角を攻めていれば打ち取れる」と助言が送られており、その言葉を信じて強気に攻めた。4回1/33安打無失点。三塁を踏ませなかった。

 同点の八回2死一、二塁は中前適時打を放った。公式戦初打点が決勝点。「振ったら当たった」と謙遜したが、富山商の先発・沢田攻略に苦しんでいた打線には大きな後押しとなった。

 昨秋の近畿大会決勝・大阪桐蔭戦は小堀-池田の継投で、今秋ドラフト候補がそろう打線を1点に抑えている。高嶋監督は「大阪桐蔭よりいけるやろ」と送り出したという。信頼する教え子とつかんだ甲子園通算65勝に、「選手が一生懸命、やってきてくれた結果やね」。名将は穏やかな表情で目尻を下げた。

 池田は聖地初登板で白星をつかみ、自信を深めた。「先発で勝てる投手になりたい」。優勝候補に頼もしい戦力が台頭した。

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