清宮引き当てた日本ハム・木田GM補佐 運の予兆はドラフト会議前から

 今年のドラフトで最大の注目を集めた早実・清宮幸太郎内野手(18)は、7球団競合の末に日本ハムが交渉権を獲得した。木田優夫GM補佐(49)は、明石家さんまの「左手で引け」のアドバイスで交渉権を引き当て、話題となったが、幸運をつかむまでの秘話はそれだけではなかった。

    ◇    ◇

 封筒を開けると、そこには「交渉権確定」と記されていた。木田GM補佐は利き手の右手で力強くガッツポーズした。当日は興奮冷めやらぬ表情だったが、後日、当たった時のことを改めて聞いてみた。

 「普段からゲンを担ぐことはしないし、当日も特別なことはしてないんだけど。当たって良かったよ」。ドラフト当日も平常心でくじに向かったことを強調したが、実は木田GM補佐の幸運の予兆はドラフト会議前から既に見え始めていた。

 木田GM補佐はドラフト会場入り前、ホテル近くのレストランで遠藤GM補佐と昼食をとった。この店ではランチフェアの抽選が行われていた。支払いを済ませた後、店員から「当たりました」と声を掛けられた。最初は何のことか分からなかったが、実はレシートに「次回の無料お食事券当選」と書いてあったのだ。

 一瞬、喜んだものの、木田GM補佐は「こんなところで運を使って大丈夫か」と冷静に思い直した。しかし、横にいた遠藤GM補佐が「木田さん。今日はついているってことですよ」と諭し、木田GM補佐も前向きに捉えた。結果的には遠藤GM補佐の言う通り、やはりついていた。

 最もくじと真剣に向き合い、当てることに執念を燃やした球団は、日本ハムだったのではと思う。前日のスカウト会議でもそうだ。くじ引き役として、5連敗中の栗山監督から木田GM補佐への交代が発表されたが、その日のデイリースポーツに掲載された「電話占いルーノ」による各球団監督のドラフト当日運気で、栗山監督はただ一人満点の「10」だった。

 くじ引き役を“解任”された栗山監督はデイリースポーツを見て「俺が引くようにGMに言ってくれないか」と記者に訴えたが、吉村GMは「データ重視です。根拠はある」と話していた。考え抜いた末の決断は正解だった。

 当たりくじを引くために、スタッフ全員が必死に考えた日本ハム。たかがくじ引きではない。運をつかむ最善の策を尽くし、偶然ではなく必然の結果を引き寄せた…のではないかと思う。

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