金本監督「いくら頑張っても引けません」 清宮も安田も当たりくじ残っておらず

 仙台大・馬場の指名がソフトバンクと重複しテーブルに顔をうずめる金本監督(撮影・棚橋慶太)
2枚

 「プロ野球ドラフト会議」(26日、グランドプリンスホテル新高輪)

 阪神・金本知憲監督(49)は26日、残り福に恵まれずに早実・清宮と、外れ1位の履正社・安田の当たりくじを引くことはできなかった。ただ、外れ外れ1位は2分の1の当たりくじで仙台大・馬場の交渉権を獲得した。抽選では思うようにはいかなかったものの、チーム状況に即したバランスのいい計6人で、納得のいく指名となった。

 残っていないものは仕方ない。外した、のではなく残り福に恵まれなかった。清宮を狙い、6球団目に残り2枚となったくじを左手で選んだが…。「なかったんだから。いくら頑張っても引けません(笑)」。すでに当たりくじを引かれていた抽選。金本監督は苦笑いで振り返った。

 「1回目(清宮)、2回目(安田)はね、当たりくじがなかったので、空くじばっかりだったので」

 外れ1位指名の安田は3球団の競合となった中、前のロッテに引かれて同じ状況に。迎えた外れ外れ1位の馬場は、ソフトバンクとの競合。「(工藤監督との会話は)最後2人だったから、『ここで本当の勝負ですね』って」。初めてのチャンスを逃すことなく、左手でしっかり当たりくじをつかみ取った。

 「3回目はまだ(当たりくじが)生きてる、僕が先に引いたので。これを外したら嫌だなというので。当たった瞬間はホッとしたというのが一番でした」。三度目の正直となった1位指名の交渉権獲得。馬場は最速155キロの直球が武器の右腕で「本当に馬力があるというか、タフなピッチャーという印象」と話す。「我が母校(東北福祉大)とはライバル関係にある学校ですけど、タイガースに来たら、ぜひ僕にたくさんの力を貸してほしいですね」と2位の高橋と共に、即戦力の先発候補の期待をかけた。

 また、3位と4位は熊谷、島田と足のある大学生の内野手と外野手を指名できたのも狙い通り。検討していた高校生の野手こそ「いなかったからね。何人か狙ってた選手はいたんだけど」と振り返るが、全体的には満足のいく指名となった。

 「(全体のバランスを問われ)俺はいいと思うよ」と金本監督。注目の清宮こそ逃したものの、笑顔で会場を後にしていた。

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