夏準V“檮原旋風”秋も再び!エース下元1失点完投で初8強

 「秋季四国地区高校野球高知県大会・2回戦、檮原3-1土佐」(24日、高知県立春野運動公園野球場)

 秋季四国地区高校野球高知県大会は24日、高知市の春野球場で2回戦3試合が行われ、今夏準優勝の檮原が、土佐を3-1で下して初の8強入りを果たした。今春センバツ出場の中村は、高知農に七回コールド勝ち。高知商は宿毛工に快勝して準々決勝に進んだ。

 “檮原旋風”が再び勢いを増してきた。息詰まる接戦を制して土佐を撃破。秋は初の8強入りに、ナインの笑顔がはじけた。

 立役者はエース左腕・下元侑征投手(2年)だ。11安打を浴びながらも、粘り強い投球で1失点完投。直球は120キロ前後だが、「内角を厳しく攻めることを意識した」という強気の配球と得意のチェンジアップがさえた。横川恒雄監督(65)も「よく耐えた」とエースをたたえた。

 今夏の高知大会では高知、中村など強豪を次々に下して初の決勝進出。最後は明徳義塾に力負けして夢の甲子園には届かなかったが、創部11年目の快進撃に、過疎化が進む人口約3600人の地元・檮原町は熱狂した。

 レギュラー全員が入れ替わった新チーム。控えでベンチ入りしていた選手が3人残っただけで、経験値は高くはない。指揮官も「前チームとの力の差は歴然」と話すが、「一生懸命さは先輩たちから引き継いでいる」と目を細めた。

 準々決勝の相手は高知商。檮原ナインはもう“名前負け”はしない。ともに勝ち上がれば、明徳義塾とは準決勝で激突する。「甲子園は夢ではなく目標になった。四国大会に出て、甲子園に行きたい」と下元。先輩たちの悔しさを晴らすために、次で負けるわけにはいかない。

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