前橋育英4番・飯島、左手首骨折したまま弾 激痛耐え3安打3打点

 「全国高校野球選手権・1回戦、前橋育英12-5山梨学院」(9日、甲子園球場)

 1回戦4試合が行われ、3季連続甲子園出場の前橋育英(群馬)が大勝発進した。5月に左手首を骨折した飯島大夢内野手(3年)が、先制適時打とダメ押しソロを含む3安打3打点と活躍した。今春センバツ8強の盛岡大付(岩手)は、平松竜也投手(3年)の好投で昨年優勝校の作新学院(栃木)を撃破。作新学院は史上7校目となる連覇を逃した。明徳義塾(高知)は延長戦を制して初戦突破。9年ぶり出場の松商学園(長野)は、17年ぶりの勝利を挙げた。

 “鉄人”が気持ちで放った一撃だ。七回の先頭打者は骨折の痛みを押して出場する4番・飯島。フルスイングで捉えた打球は左中間席に飛び込んだ。「ケガをして、チームに迷惑をかけた。甲子園という舞台で貢献できてうれしい」。先制打を含む3安打3打点の大活躍。9安打12得点の猛攻の中、主将がバットで存在感を示した。

 5月の春季関東大会で左手首に死球を受けた。「全治5週間」のはずだったが、いまだに完治しない。前日8日、約2週間ぶりに打撃練習を敢行。山なりのボールだったが10スイングが限界だった。

 「びっくりするぐらい、痛みが引いていなかった」。それでも甲子園初戦を欠場する選択肢はなかった。患部をスポンジの上からテーピングで二重に固めて強行出場。激痛は気持ちでカバーした。

 飯島が不在だった6月の遠征試合、荒井直樹監督(52)は主将の存在の大きさを再認識した。「野球ノート」に同じことを書き込む部員もいた。飯島主将は正真正銘、チームの精神的支柱だった。この日も指揮官は全幅の信頼を寄せて先発起用した。

 夏は4年ぶりの初戦突破に「勝ちたいという、その一心でした」と飯島。「次の試合までまた練習できないと思う。声とか気持ちでチームを引っ張る」。狙うはもちろん、初出場初優勝を果たした13年以来の頂点だ。

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