難病乗り越えた彦根東・岩本がサヨナラ打 「マネジャーでもいいかなと思った」

9回彦根東2死一、二塁、右前へサヨナラ安打を放つ彦根東・岩本=甲子園(撮影・田中太一)
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 「全国高校野球選手権・1回戦、彦根東6-5波佐見」(8日、甲子園球場)

 県内屈指の進学校・彦根東(滋賀)が、波佐見(長崎)との開幕戦でサヨナラ勝ちし、1回戦を突破した。1950年センバツでの甲子園初出場から春夏通算5度目の出場で、甲子園初勝利を挙げた。

 1点を追う九回。同点に追い付いて迎えた2死一、二塁だった。4番・岩本道徳(3年)が、初球の外角直球を右前に運んでサヨナラ打。「あそこは自分が決めないといけないと思っていました。最後は思い切り振れ、という仲間の声を信じて振りました。僕たちの勝利と、(彦根東の)初勝利が重なってうれしいですね」。試合を決めると、真っ赤に染まったスタンドに力強く拳を突き上げた。

 岩本は1年冬にギラン・バレー症候群を患い、1カ月半も自宅療養をした時期があった。「最終的にはマネジャーでもいいかなと思ったこともあった」。それでも気持ちを奮い立たせて2年秋にベンチ入り。最後の夏に甲子園出場も果たし、聖地の大歓声を浴びた。

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