巨人ドラ2畠、プロ初星 暗雲消し去る“新星”が誕生!
「中日5-6巨人」(19日、ナゴヤドーム)
“山口俊ショック”から一夜明け、チームに新星が誕生した。巨人の新人・畠世周投手(23)が7回1/3を7安打2失点でプロ初勝利。「悪い雰囲気をはねのけられる投球をしたいと思いました」。試合後、終始笑顔が絶えなかった右腕も、この時ばかりは神妙な面持ちで話した。
初回から140キロ台後半の直球に加え、スライダーやチェンジアップの変化球もさえた。「どんどんストライクを取ろうと思って投げました」。六回までは二塁すら踏ませない奮投。九回は守護神のカミネロが1点差まで詰め寄られベンチから心配そうに見つめたが、何とか勝利を手中に収めた。
昨秋のドラフト会議直後に右肘手術を受け、リハビリからのスタートだった。「出遅れて申し訳なかった」。プロ初登板の6日・広島戦は4回4失点。5安打4四死球と荒れ「左足が着く前に体を回していた」と本来の投球ができなかった。
この日は四球も1個としっかりと修正。がっちりと握りしめたウイニングボールは、支えてくれた両親にプレゼントするという。
高橋監督は「全体的によく投げてくれたと思います。こういった投球を続けてもらいたい」と目を細めた。チームは4カード連続の勝ち越し。「これから1勝でも多くチームのために貢献したい」と、期待のルーキーは力強く躍動を誓った。