阪急OBの今井氏、恩人・上田氏の死に「本当に残念」 ビール飲んで登板は上田氏の勧め

 阪急OBの今井雄太郎氏(67)が2日、恩師・上田利治氏の死去(享年80)を悲しんだ。

 今井氏は中越高、新潟鉄道管理局を経て、1970年度ドラフト2位で阪急に入団。71年から阪急でヘッドコーチを務めたのが上田氏だった。今井氏のプロ入り4年目の74年からは上田氏が監督として指揮を執った。

 一番の思い出は「私と上田さんと言えば、やっぱり登板前にビールを飲まされたことかな」と振り返る。入団当初の今井氏は極端に気が弱く、1軍ではなかなか結果を残すことができなかった。当時の上田監督と梶本投手コーチらの勧めで、アルコールを口にしてからマウンドに上がった。すると、好投するようになったというエピソードは有名だ。

 78年8月31日・ロッテ戦(宮城)では完全試合を達成。今井氏は山田久志、佐藤義則らとともに阪急投手陣を支えた。

 「とにかく熱血監督でした。練習は厳しかった。でも、選手のことをちゃんと見ていて、性格から何まで知っていて、すごい監督でした。試合中はエキサイティングでしたが、それでいて次の作戦もきちんと考えていた。本当にすごい人でした」としみじみと語った。「頭が良く、記憶力が良かった。選手の家族の誕生日も全部覚えていた」という。

 今井氏はオリックス、ダイエーを経て、91年限りで現役を引退。その後、評論家活動の現場などで顔を合わせても、上田氏のことは「監督」と呼び続けた。「私にとっての恩人です。今の時代で80歳なら、まだまだ元気でいていただきたかった。本当に残念です」と突然の別れを惜しんだ。

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