巨人・堤GM退任へ 30億補強も歴史的低迷で事実上の解任 後任候補に鹿取氏ら

 巨人・堤辰佳GM(51)がチーム低迷の責任を取り、退任する方向であることが12日、分かった。事実上の解任で、後任は未定。巨人は今季、FAで陽岱鋼ら3人を獲得するなどの大補強を敢行したが、球団ワーストの13連敗を喫するなど借金11の5位に低迷。シーズン折り返しを前にして、名門球団が大きく揺れた。

 シーズン残り84試合。編成の最高責任者が低迷の責任を取る見込みとなった。チームは開幕5連勝と好スタートを切った。だが、5月下旬から球団ワーストの13連敗。今月9日に連敗を止めたが、翌日から2連敗と再び停滞。事態を重く見た本社サイドが編成面の責任を問う形となった。

 堤GMは2015年5月に就任。昨年から3軍制度を導入するなど、育成にも注力してきた。だが、3年ぶりのV奪回を期した今季はFAで陽岱鋼、山口俊、森福の3人、外国人ではマギー、カミネロを獲得。トレードも積極的に仕掛けるなど推定30億円超の大型補強を敢行した。

 新外国人やトレードで獲得した石川が活躍する一方、FA組は森福が不調のため一度は出場選手登録を抹消。陽、山口俊は故障で大きく出遅れた。陽は6日に1軍戦に出場。山口俊は14日のソフトバンク戦で移籍後初登板の見込み。開幕から約2カ月半がたち、FA組がようやく出そろう事態に陥っていた。

 ドラフトも誤算続きで、1位・吉川尚(中京学院大)、2位・畠(近大)はともに故障で出遅れた。3年目の岡本ら若手の台頭も乏しく、打線では阿部、坂本勇に頼るチーム構造は変わらなかった。

 13日には都内で球団の株主総会と取締役会が開かれる。チームの低迷について議論がなされる中、堤GMの進退も話し合われる。退任となれば、原沢前GMに続き、シーズン途中での交代となる。後任は未定で、4月に就任した鹿取義隆GM特別補佐も候補の1人。また、本社内部でも人選を進めている。

 堤GMの退任がチームに及ぼす影響は大きい。同GMは大型連敗中、コーチ陣のテコ入れについて「それは最後の手段。今はない」と否定していた。だが、体制が変わることで方針がガラリと変わる可能性もある。首位の広島とは12・5差。低迷脱却へ、改革の一手を打つ。

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