ロッテ惨敗、ソフトバンクにまだ1勝、伊東監督、初回の攻防「ランナーを送れない」
「ソフトバンク6-1ロッテ」(23日、ヤフオクドーム)
ロッテはZOZOマリンで楽天に2勝1敗と勝ち越して博多に乗り込んで来た。伊東監督は「向こうで3つ取れるようにやりたい」と話していたが、終わってみれば惨敗だった。
「いつもここでやるときはこんな感じですよね。なんでしょう。苦手意識というのか、見ていて気迫を感じない」。指揮官は首をかしげながら、試合を振り返った。
この日は一回の攻防が明と暗を分けた。
荻野が四球で歩くと、ベンチは柴田にすかさず初球、バスターを命じた。だが、二飛となり荻野は二進できない。根元の2球目に二盗を狙ったものの、アウト。その根元が四球で出塁。この日、右脇腹痛から約40日ぶりに1軍に復帰した続く角中は一ゴロに倒れた。
先発は約1カ月ぶりの1軍復帰となった石川だ。その裏、先頭・本多が初球をたたいて遊ゴロと思ったが、大嶺翔がファンブル。出塁を許した。局面は二死一、二塁と動き、デスパイネが中前に先制のタイムリー、続く中村も左へ運んだ。
石川は四回に内川に8号ソロ弾を左翼に運ばれた。そして七回には二死一塁から甲斐に右へダメ押しとなる二塁打を浴びた。
「よくない、全然、ずっと。いいと思って(この日を)迎えたのですが…」。7回を4失点。開幕から3戦3敗してファームで汗を流して迎えた復帰戦。これで4戦4敗。石川は唇をかんだ。
打線は5回に根元のタイムリーで1点を取るのがやっとだった。東浜から森、石川に4安打。寒すぎる打線が再び帰ってきた。
八回には東條が柳田のダメ押しとなる2ランを浴びた。
石川と角中。大駒2枚の復帰でこの3連戦を次へのステップにするつもりが、全く逆の目が出て、返り討ちにあった。
一回の攻防を伊東監督は、「いつも構えてしまうので、早く出て動こうと思っていた。細かいところでミスが出る。ミスをした方が負けだ。ランナーを送れない。これが現状」と嘆いた。
21日の楽天戦では岸に「10」安打を浴びせた打線が機能しなかった。積極的にバットを振ろうとする姿は見られなかった。
「なんでか分からない。しょうがないです」。伊東監督は寂しそうな表情を浮かべた。
これでソフトバンクに1勝9敗となった。ステップ台は遠くに霞んでいる。