履正社・安田、完勝を宣言「桐蔭に嫌なイメージつけさせたい」

 第89回選抜高校野球大会最終日の決勝は3月31日、雨による天候不良のため中止となり、史上初の“大阪頂上決戦”となる履正社-大阪桐蔭は1日に順延された。この日両チームは甲子園の室内練習場で調整。春夏通じて初優勝を狙う履正社の今秋ドラフト1位候補・安田尚憲内野手(3年)が完勝を宣言。大阪桐蔭の徳山壮磨投手(3年)はフォークで安田を封じ、12年以来2度目の春制覇を誓った。5年ぶり10度目の順延となった決勝は午後0時30分開始予定。

 王者の座は絶対に譲らない。安田が言い切った。ライバル・大阪桐蔭を全力で倒す。

 「ここまで来たら日本一しかない。夏もあるし、(大阪)桐蔭と戦うのはこれが最後じゃないし、そのためにも負けるわけにはいかない。桐蔭に嫌なイメージをつけさせたい」

 入学以来、ライバルは追い掛ける存在だった。安田は1年夏にベンチ入り。初めて公式戦で対戦したのが大阪桐蔭だった。15年夏の大阪大会2回戦。1-5で敗れた。

 「入学した時は(履正社が)強くて、この強いチームが負けるのかと思ったら負けた。強烈なインパクトを受けた」。出場機会はなかったが、大阪桐蔭の雰囲気に圧倒された。

 苦手意識は16年から変わった。同年春の大阪大会決勝で顔を合わせたライバルを6-1で下し、対大阪桐蔭の公式戦連敗を「5」でストップ。同年秋の大阪大会準決勝では安田が徳山から3ランを放ち、7-4で勝った。「もう特別な意識はなくなった。対等に戦える」と自信を見せる。

 中止決定後は一塁側ブルペンで、打撃練習などを行った。「いい状態で迎えられる。みんなの期待に応えられるようにしたい」。昨秋の明治神宮大会に続く“2冠”へ。高校通算50本塁打の大砲が、大一番に挑む。

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