大阪桐蔭11点発進 スーパー2年生・山田鮮烈弾
「選抜高校野球・1回戦、大阪桐蔭11-0宇部鴻城」(25日、甲子園球場)
1回戦1試合、2回戦2試合が行われた。1回戦では2年生5人が先発した大阪桐蔭が、中国大会覇者・宇部鴻城(山口)を圧倒した。山田健太内野手(2年)が四回にダメ押し2ランなど3打点の大活躍。センバツは初出場から出場9大会連続で初戦突破となった。
鮮烈な甲子園デビューだった。逸材がそろう大阪桐蔭の2年生。その1人、6番・山田健太が“主役”を奪った。
四回2死二塁。内角直球を捉えて、左翼席へ弾丸ライナーを突き刺した。「すごく気持ちよかった」。公式戦初本塁打はダメ押し2ラン。50メートル5秒8の藤原恭大外野手(2年)や、投手、内野、外野の“3刀流”の根尾昂外野手(2年)を上回る歓声を浴びた。
元4番の意地だった。昨年8月から4番を任されたが、「プレッシャーを感じた」。重圧から打撃不振に陥り、近畿大会では先発落ちも経験した。
その間、中学時代にボーイズリーグ世界大会でクリーンアップを組んだ根尾ら同級生が活躍。「うらやましいという気持ちしかなかった」。冬は打撃を改良。今大会は背番号13ながら、練習試合解禁後に4本塁打を放った勢いを維持して、聖地でも躍動した。
スーパー2年生は、山田だけではない。1番・藤原は初回無死で左中間二塁打。根尾も初回無死満塁で右前へ2点適時打を放った。
試合開始直前。西谷浩一監督(47)は先発の2年生5人をベンチ裏へ集めて「何も背負うことはない。力抜いて普通にやっていけ」と声を掛けたが、心配は杞憂(きゆう)に終わる活躍だった。
ある球団のスカウトは「出場した中で一番強い。普通にやれば(春夏)連覇していくんじゃないか」とまで言った。11点の大勝発進。12年以来2度目のセンバツ制覇へ、視界は明るい。