東海大市原望洋・金久保218熱投も…プロ注目147キロ右腕散る

 「選抜高校野球・1回戦、滋賀学園6-2東海大市原望洋」(22日、甲子園球場)

 抑えても打たれても変わらなかったエースの表情が、わずかにゆがんだ。延長十四回無死一、二塁。併殺を狙った一塁手の送球が走者に当たる。味方の失策で195球目に勝ち越し点を許すと、連打を浴びて4失点。東海大市原望洋(千葉)・金久保は「気持ちが変わってしまった」と悔やんだ。

 ドラフト候補の力は見せた。五回に自己最速タイの147キロを計測し、200球を超えても140キロ台を維持。スライダーも決まり、10三振を奪った。

 支えとなったのは大黒柱のプライドだ。昨秋関東大会直前には、中学生の練習参加が発覚して監督と部長が交代。緊急事態で迎えた大会を1人で投げ抜き、春切符をもぎとった。この日も、十回に左翼・荒川がフェンスに激突して負傷交代後に、140キロ台を連発。主将の塚越は「勇気になった。金久保が投げてこそ、僕らのチーム」と信頼を口にした。

 「自分しかいないのはわかっているけど、自分はまだまだ。気持ちを変えず、勝てる投手になりたい」と金久保。218球の熱投を糧に、夏こそ悲願の聖地1勝を挙げる。

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