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中村、九回に一丸1点 初戦敗退も悔いなし!夏へ光った“三十二の瞳”

 アルプス席の大応援団を背に力投する中村・北原(撮影・山口登)
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 「選抜高校野球・1回戦、中村1-5前橋育英」(20日、甲子園球場)

 21世紀枠で40年ぶりに出場した中村(高知)は前橋育英(群馬)に敗れ、初戦で姿を消した。零封負け目前の九回に執念の1点を奪取。1977年に部員12人で準優勝し、“二十四の瞳”と呼ばれた快進撃の再現はならなかったが、全力プレーで聖地を沸かせた。前橋育英は3投手の継投で春初勝利。盛岡大付は延長十回、逆転サヨナラで高岡商を下した。

 諦めなかった16人に甲子園がご褒美をくれた。0-5の九回2死三塁。中村の6番・岡上颯外野手(3年)が放ったゴロが力なく転がる。完封負けを覚悟した次の瞬間、打球が二塁手の前でイレギュラー。右前打となり、三走・一円優太内野手(3年)が生還した。

 大応援団の歓声を浴びながら「奇跡は起こるんだと思った」と岡上。横山真哉監督(54)は「1点取りたかった。アルプスの声援が打球を跳ねさせたと思う」と目を潤ませた。

 開幕直前に4選手がインフルエンザを発症。40年ぶりの甲子園で思わぬ不運に見舞われたが、ナインは一丸で苦境を乗り越えた。

 宿舎で隔離状態だった4人には、女子マネジャーから手紙が送られた。39度超の発熱に苦しんだ中野聖大捕手(3年)には「聖大がおらんチームは寂しいけん、早く戻ってきて」とつづられていた。願いは通じ、4選手は前日19日に練習復帰。初戦のベンチには16人全員がそろった。

 完敗だったが、全力プレーに悔いはない。四回に左前打を放った中野は「チームに迷惑をかけた。夏には信頼してもらえるように成長したい」と前を向いた。9安打5失点のエース・北原野空投手(3年)は「甲子園で自分の知らなかった世界を知ることができた」と収穫を口にした。涙が乾いた“三十二の瞳”は、しゃく熱の聖地をしっかりと見つめていた。

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