長嶋氏「勝つ!勝つ!勝つ!勝つ!」を連呼! 巨人V奪回へ円陣で左拳突き上げた

 巨人ナインを前に「勝つ!勝つ!勝つ!勝つ!」と連呼する長嶋終身名誉監督。右は高橋監督(球団提供)
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 「巨人春季キャンプ」(11日、宮崎)

 巨人・長嶋茂雄終身名誉監督(80)が、宮崎キャンプを訪れ、V奪回を目指すチームに闘魂を注入した。野手陣と投手陣で組まれた円陣に入り激励。「勝つ!」と声を上げると全員が「勝つ!」と呼応した。それぞれの円陣で4度ずつ「勝つ!」を連呼。声を出し、勝利への熱い思いを共有したミスターは「非常に良かったと思います」と穏やかな笑みで、チームの結束を確信した。

 冷たい風が吹く中、澄み切った宮崎の青空に、男たちの熱い咆吼(ほうこう)がこだました。「勝つ!」「勝つ!」、「勝つ!」「勝つ!」、「勝つ!」「勝つ!」、「勝つ!」「勝つ!」。左拳を突き上げて発する長嶋氏の力強い声の後に、ナインらが続く。V奪回への思いが強固になった瞬間だった。

 「巨人のキャンプはちょっと元気がないという声を聞いていたし、そういう意味で(キャンプの)中盤から後半にかけてもっと元気を出そうじゃないかということをね」

 ミスターが「勝つ!」を連呼することはこれまでもあったが、選手らが呼応することは異例。「たまにはああいうのもね。ましてや今年は勝たなければならない年でもあるので、非常に良かったと思います」。視察後、満足そうな笑みを浮かべ、車に乗り込んだ。

 大型補強を敢行し、絶対Vの雰囲気が漂う今季。声を出すことで、全員の勝利への意識を共有したい思いが、ミスターを突き動かしたといえる。打撃練習視察後は投手陣が練習する木の花ドームへ。そこで組まれた円陣でも同様の声出しを行い、結束を深めた。

 首脳陣、ナインは敏感に反応した。高橋監督は「口に出すことで、より意識も気持ちも強くなるのかな」と感謝し、大黒柱の阿部も「オレも勝ちたいし、勝てば喜んでくれる」と決意を新たにした。ブルペンでは打席に立ち、大竹寛の投球を確認するなど精力的に動いたミスター。「巨人にとっては特別な存在かなと思いますよね」。指揮官の言葉通り、圧倒的な存在感でチームに刺激を与えた。

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