木佐貫、古巣巨人スカウトで再出発

 「第二の人生、プレーボール!」

 だれもが大きな夢と希望を胸に抱いて飛び込んだプロの世界だ。十分にやり尽くしたと納得してユニホームを脱ぐ選手。野球への未練を断ち切るのに長い時間を要する選手。そんな彼らの第二の人生へ。エールの思いを込めてプレーボール!

 現役時代、大好きな列車に乗って、全国各地を回ることができたのはいい思い出となっている。通算62勝を挙げた日本ハム・木佐貫洋投手(35)は大の鉄道ファンでもあった。

 2度のトレードを経験したのも、“乗り鉄”にとってこれ幸いとなった。巨人、オリックス、日本ハム。関東、関西、北海道で、通勤やプライベートでも列車に乗り各地を旅した。中でも2010年からの3年間、オリックス時代の電車通勤は印象に残っている。

 移籍1年目の10年には岡田監督のもとで10勝を挙げた。自宅のある神戸から大阪の京セラドームには電車で通ったことも。「よく乗ってましたね。JR、阪急、阪神電車の車両を眺めては、楽しんでました」と懐かしそうに振り返る。

 今後は古巣の巨人でスカウトとして再出発する。「関東だったら、車より電車の方が、時間が読める。また、電車にご縁があるのでは」。時には通勤で電車利用を考えている。路線図を眺めるのが好きな“鉄男”は、第二の人生もその知識を仕事に生かせそうだ。

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