ソフトバンク・工藤公康監督（５２）が５日、都内で行われた東京都高野連の指導者研修会で講演した。１３年の研修会でもソフトバンクの王貞治球団会長が講演したが、現役のプロ野球監督では初めて。約３５０人の高校野球指導者に、身ぶりを交えながら１時間３０分にわたって語りかけた。

　まず選手を知る、同じ目線で対話をする、一人一人にしっかり説明をした上で指導するなど、就任１年目で日本一に輝いた指導法の一端を披露。現役引退後に筑波大大学院で学んだ理論でも裏付けされた練習法を説明し、肩や肘など若年層の選手の健康にいかに留意すべきかも強調した。

　評論家時代に高校野球番組での取材経験がある工藤監督。「プロ側の人間には、できることとできないことがある。簡単な練習法でも、少しのきっかけで変わる選手もいる。（肩や肘の話など）大事に思ってもらえたらうれしい」と、講演が球児の成長につながることを祈った。