笠原、福田、松本竜に「無期失格」処分
プロ野球の熊崎勝彦コミッショナー(73)が10日、東京都内で会見し、日本野球機構(NPB)の調査委員会からの処分案を受け、巨人・福田聡志投手(32)、笠原将生投手(24)、松本竜也投手(22)が野球賭博に関与したとして無期失格とし、巨人に1000万円の制裁金を科す裁定を下した。
会見は調査委員会の報告と、それを受けて熊崎コミッショナーが裁定を発表するという形で行われた。熊崎コミッショナーは「残念至極であり、断腸の思いでございますが、本件3選手につきまして、いずれも無期の失格処分とする裁定を行いました」と語った。
調査委は八百長が行われた痕跡はないものの、プロ野球選手によるプロ野球に関わる賭博や野球賭博常習者との交際は、不公正なプレーにつながりかねず、多くのファンの期待と信頼を損なうものとし、永久失格に次ぐ無期失格処分が相当するとした。野球賭博で選手が処分されるのは、1969年の「黒い霧事件」以来となる。
巨人に対しては「所属選手が野球協約を順守するように的確に指導し、管理監督すべきである」という球団としての姿勢に欠けるとし、制裁金1000万円が科された。
調査委は暴力団などの反社会的勢力との関係についても調査を行ったが、3選手が、反社会的勢力と認識した上で、交際していたという証拠は得られなかったという。
3選手については、警視庁組織犯罪対策第4課から任意で事情聴取を受け、事実関係を認めているという。組対4課は今後、賭博罪に当たるかどうかや、暴力団関係者との関与の有無を調べる方針だ。