「楽天２-７ソフトバンク」（２２日、コボスタ）

　目指していたものを、ようやく手にした。杜（もり）の都の夜空から、雨が降り落ちる。ソフトバンク・武田は、柳田からウイニングボールを渡された。自身初の１０勝目。「野手の皆さんが打ってくれたおかげなので。本当にうれしいです」。真っ先に打撃陣への感謝を口にした。

　八回までに５度、イニングの先頭打者を出した。それでも今の武田は崩れない。「カーブで打ち取ろうと。ストライクゾーンで内野ゴロを取れた」。３つの併殺など守りにも助けられた。

　「理想を言えば、先頭打者を出してほしくない。今日はいい勉強になったはず」。工藤監督はあえて注文を重ねた。チームは７０勝一番乗りし、優勝マジックは２つ減って「２５」。昨季終盤を支えた大隣や松坂が不在の終盤戦。先発陣で若タカの存在感が増していく。