ロッテ涌井 ハーラートップタイ5勝目

 「ロッテ6-2ソフトバンク」(13日、QVC)

 エースの仕事だ。ロッテ・涌井は淡々と鷹打線を片付けた。日本ハム・大谷、吉川に並ぶハーラートップタイの5勝目。チームを今季初の3連勝に導いた。

 「連勝中だったので、流れを止めないように行こうと思いました」。先に2点を失ったが、気負うことはなかった。要所を三振で締め、自らのリズムを決して崩さなかった右腕に、味方打線も集中打で援護した。

 地の利も存分に味方した。この日、スコアボードの風速計は常時6~8メートルを表示。「風で真っすぐが手元で伸びていた。特に低めに来る球は良かったですね」と女房役の田村。8三振うち6つを見逃しで奪った。

 8勝12敗と不本意だった昨季を払しょくし、リーグトップの勝ち星を積む右腕に全盛期の輝きが重なる。「まだ5月。(シーズンが)終わったときに、1番になりたいと思う。投げる試合はすべて責任回数を投げて、勝ちを持って行く」。完全復活への手応えを静かに感じながら、背番号16は腕をうならせる。

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