「交流戦、ＤｅＮＡ０‐１０楽天」（９日、郡山）

　風格が漂ってきた。楽天・則本が今季４度目の完封勝利で７勝目。ＤｅＮＡ相手には今季２戦２完封と完璧に抑え込んだ。チームの連敗も４で止め「こういうときに止められるような選手になりたいと思っていたので抑えられて良かった」。責任感を、結果に結びつけた。

　最速１５０キロの直球と、ストライク先行のテンポ良い投球で寄せ付けなかった。「なるべく早いカウントで勝負しようと思った」。土のグラウンドに時折、大粒の雨。地方球場の不慣れなマウンドに崩れることなく、ゼロを重ねた。

　キューバの至宝・グリエルも４打席抑え込んだ。「昨日（チームが）打たれたので、何とか抑えたかった」。ビデオを見ながら、捕手の嶋と研究した。

　交流戦期間中は中５日で登板。通常は、登板の２日後は休みをもらえるが、３日の阪神戦では７回１失点で降板。「休んだら、次の登板でバテてしまった」と反省を生かし、今回は休日を返上。自分の体と相談しながら、万全のコンディションで臨んでいる。

　交流戦は登板した４試合、全戦でチームが勝利している。敵地ながら、準ホームでもある郡山のファンに誓った。「チームは苦しい状況ですが、一戦必勝、全員野球で勝っていきたい」。完全に波に乗った則本。チームもそれに乗っかりたい。