慶大・加嶋、準完全ノーヒットノーラン

 「東京六大学野球、慶大5‐0東大」(7日、神宮)

 2回戦2試合が行われ、慶大は左腕・加嶋宏毅投手(2年・慶応志木)のリーグ史上23人目(24度目)となる無安打無得点試合で東大に快勝し、連勝で勝ち点3に伸ばした。加嶋は変化球に切れがあり、許した走者は四球の1人だけで11三振を奪った。慶大の投手では2010年春に竹内大助が東大戦で記録して以来、8人目となった。明大は5‐3で立大を下し、1勝1敗とした。

 驚くほど負けん気が強い。火をつけたのは江藤省三監督だ。前週の法大4回戦で先発を外された。「ホントに悔しくて、監督に倍返しじゃないけど、見返してやろうと思った。このやろうという気持ちで投げました」。

 完封では見返せない、最初から完全試合を狙っていたというから、さらに驚きだ。最初のアウトから「あと26個」と数え始め、七回までパーフェクト。八回先頭に四球を出したが、この走者も盗塁死。最速は140キロ程度ながらスライダー、カーブ、チェンジアップを丹念に低めに集めて、コーナーをいっぱいに使って27人斬り。最後の打者を空振り三振に仕留めるとガッツポーズも出た。

 1年秋にデビュー。これが8試合目、最長5イニングで通算1勝だったが、大きく飛躍した。負けず嫌いのノーヒッターは、記念のボールを手に「残り全部勝って優勝するしかない」と誓った。

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