阪神・森下「打席に立つのに、無駄はできないんで」 20戦連続出塁&90打点王手 八回犠飛で零敗阻止 9月無安打1試合のみ

 「ヤクルト8-1阪神」(21日、神宮球場)

 大敗の中で頼もしい活躍だった。阪神・森下翔太外野手(25)が初回に5試合連続安打&20試合連続出塁となる右越え二塁打。八回は中犠飛を放ち、90打点に王手をかけた。9月は17試合で打率・393、4本塁打、14打点と絶好調だ。レギュラーシーズンの残り6試合。10月15日から始まるCSファイナルSに向けて打ちまくれ!!

 大敗の中でも変わらず、森下が存在感を光らせた。ハプニングに見舞われても、最後まで集中力は途切れない。試合前まで打率・341と得意の神宮で、この日も快音が止まらなかった。

 「球場によってもマウンドの高さだったりいろいろ変わるので、うまくアジャストできたかなと思います」

 まずは初回2死。フルカウントとなった7球目だった。山野の150キロ外角高め直球を振り抜いた。白球はジャンプして捕球を試みた右翼・並木の頭上を越える。試合前まで対戦打率・333、1本塁打、2打点と相性の良かった山野からいきなり二塁打をマーク。塁上ではベンチに向かってポーズを決めた。

 六回1死の第3打席では思わぬ事態に見舞われた。山野の7球目のボールを見極め、フルカウントとなったところで、降雨により中断。再開されたのは20分後だった。

 降り続く雨に「(試合続行が)あるかないかも分からなかった」というが、「とりあえずあると思って、裏でしっかり準備していました」と集中力を切らさなかった。再び打席に向かうと、その初球。外角への変化球に積極的に手を出し、中前へ運んだ。大雨でも帰らずに待ってくれていたファンを、再開直後の一打で喜ばせた。

 七回の攻撃終了後には再び大雨で中断し、38分後に再開。最初に迎えた打席でもしっかり役目を果たした。0-8の無死一、三塁。まだ雨は降り続いていたが、森下には関係なかった。「打席に立つのに、無駄はできないんで。集中力持って入れました」。追い込まれてから松本健の高く浮いたカーブをはじき返すと、中堅への飛球は犠飛となった。

 完封負けを阻止する一打で今季89打点目を挙げ、大台まで残り1とした。入団3年目までのシーズン90打点となれば、球団3人目。右打者に限れば、1949年の別当薫以来76年ぶり2人目の快挙となる。

 トップの佐藤輝を7打点差で追う状況だが、試合後阪神ファンからは「打点王狙えるぞ!」と激励の声も飛んだ。9月は17試合中16試合で安打を記録。この試合も2安打1打点で月間打率・393、14打点とまた数字を伸ばした。背番号1の頼もしさは日に日に増すばかり。CSへ向け、さらに勢いを加速させていく。

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