阪神Xデーは9・7!NPB史上最速V 糸井嘉男氏が断言 独走の要因は坂本「打者を苦しめる配球」&打撃成長でMVP推し
阪神、オリックス、日本ハムで活躍したデイリースポーツ評論家・糸井嘉男氏(44)の「超人目線」。今回は阪神が首位を独走する要因として、攻守にわたる坂本の貢献度を解説した。打撃好調の背景にあった知られざる2人の“秘話”も披露。チームは2年ぶりの優勝が目前で、現時点での最速は9月3日・中日戦(バンテリン)。糸井氏はXデーも推測し、1990年9月8日の巨人を上回るNPB史上最速Vの更新を断言した。
Xデーが近づいてきましたね。藤川監督が胴上げされる日がいつか、ファンの方が予想する声も届きます。僕はズバリ、9月7日の広島戦。日曜日の甲子園で歓喜の瞬間を…となれば最高ですが、球団史上の最速Vは2023年の9月14日です。今年は記録更新が期待できますし、劇的なフィナーレを願っています。
その日は刻一刻と迫っていますが、今年、独走の要因を一人挙げるとすれば、坂本選手だと断言します。4番で本塁打を量産する輝や近本選手、中野選手、森下選手…5番の大山選手と一人、一人が素晴らしい活躍です。僕も野手出身ですが野球において、試合を作るのはディフェンス面の役割が大きいと考えます。
チーム防御率は2点台(2・05)になりましたが、開幕からずっと1点台で推移していました。当然、投手の力も大きいですが、この数字はあり得ないくらいすごいです。フレーミング技術なども高い選手ですし、特に今年のリードには何度も驚かされました。一言で表現すれば「打者を苦しめる配球」。解説席から見ていてハッとするシーンが何度もありました。
例えばハートウィグ選手の来日初登板(8月5日・中日戦=バンテリン)。3者連続四球で無死満塁のピンチを背負いました。武器でもあるスイーパーが、右打者の外角に大きく外れていた中で、坂本選手は続く山本選手の打席で内角に構えました。普通なら不安定な制球のため死球を恐れ、外角に直球を要求したくなるような場面。内角のスイーパーで空振り三振を奪い、一気に助っ人を復調させました。
後半戦に入って復調した才木投手や、連続無失点登板が続く石井投手なども同様です。絶対的な信頼感が心理的にも、投手に安心感を与えているように感じます。打席に立つ打者も警戒している選手が多いのではないでしょうか。配球で逆を突かれるシーンが多くなれば、打者としては捕手とも勝負しないといけない。1対1ではなく2対1の戦いに持ち込めるんです。狙い球を絞れないのは相当、厄介です。
MVPに推す理由としては、打者としての成長も大きな要因です。実は4月下旬にLINE(ライン)で連絡がありました。翌日、朝イチで甲子園の室内練習場に行き、僕の考えを伝えました。言葉にすると難しいですが、伝えたのは「打つポイント」。逆方向に対する意識が強かったせいか、弱い打球の凡打が多い印象だったので、しっかりバットでボールを捕まえる意識を付けようと伝えました。
主に7番、8番の下位を打つ打者ですが、優勝した一昨年に「8番・木浪」がキーマンになったように、今年の坂本選手にはその姿がダブって見えます。今シーズンは攻守での成績も含め、彼が引っ張ってきたチーム。勝利に一番貢献している選手だと感じています。優勝マジックは「16」。あと少しです。藤川監督が言うように「凡事徹底」に尽きますね。これまで通りに誠志郎のリード、打撃で歓喜の瞬間を見せてほしいと思います。
◆AIは9・10 人工知能=AIは阪神の優勝決定日をいつと予想するのか。世界的実業家イーロン・マスク氏が開発を指揮し、「世界一賢い」と胸を張るxAI『Grok』(グロク)に聞いてみた。
質問を投げかけると阪神、そしてマジック対象である巨人のここまでの勝率や今後の対戦相手などをもとに、『モンテカルロシミュレーション』なる計算を駆使。「この日付が最も確からしいと判断。ズバリこの日です」と9月10日のDeNA戦(甲子園)をXデーとした。正解は超人・糸井か人工知能か、それとも-。
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