阪神・熊谷 魅せた美技 三遊間のライナーに迷わずダイブ「なにか来そうな感じがした」攻守で必死のプレー

 「ヤクルト2-2阪神」(23日、神宮球場)

 ユニホームを泥だらけにした阪神・熊谷敬宥内野手には、スタンドから惜しみない声援が届く。神宮球場の名物、試合後の三塁側通路。攻守で見せた必死のプレーがファンの胸を打った。延長十二回無死は中前打でチャンスメーク。勝てなかったが、負けなかった。殊勲は言った。「明日も継続したい」。その目は次戦を見据えていた。

 遊撃手として4試合連続のスタメン出場。まずはバットでチャンスメークした。1点リードの五回、1死で打席に立つと1-1から3球目。内寄りの変化球をフルスイングした。右翼線に伸びた打球はライン際で大きく弾み、太田が後逸する間に俊足を飛ばして一気に三塁到達。7月5日のDeNA戦以来、プロ2本目の三塁打を記録した。

 4戦連続安打。前夜は同点で迎えた延長十回、1死満塁で決勝打を放った。キャンプ中の故障離脱で出遅れたシーズン。代走、守備固めに外野出場を経て、正遊撃手の座も見えてきた。後押しするのは高い守備力。七回2死だ。「なにか来そうな感じがした」と、太田が放った三遊間のライナーに迷わず頭からダイブ。地面スレスレの打球を捨て身でキャッチした。

 マウンド上の及川も口をあんぐりと開けて驚きの表情を見せる。熊谷は勢い余って一回転で受け身。スーパープレーでピンチの芽をつんだ。延長十一回からは一塁に回り、「どこでも守れるのが僕の強みでもある」と胸を張った。代走も守備固めも要らない。一歩ずつ居場所を奪い取ってきた努力の結晶がここにある。

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